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Open Media Lab.
オープンメディアラボ

古代人の顔復元
Skull-based Face Restoration

古代人の顔復元プロジェクトはもともとNHKの番組製作の過程で、発掘された古代弥生人の顔を何とか現代に甦らせることはできないだろうか?とプロデューサーから依頼があったのが始まりでした。
このプロジェクトは日本人プロジェクトと命名され、名古屋大学、中京大学、九州大学、NHKデザイン部が中心となり、復元のベースとなる貴重な弥生初期時代の雀居(ササイ)人の頭蓋骨を九州大学歯学部の協力によってCTスキャナを用いて取り込み、名古屋大学と私達でその頭蓋骨情報を仮想空間を用いて復元するためのアプリケーション開発を行いました。

開発を開始したのが2000年末、放映予定が2001年暮れでしたので開発期間としては1年という非常に差し迫った状況ではありましたが、コンピュータグラフィックス技術の人類学・考古学への応用という観点で、またこの研究の成果が現代を生きる私達日本人のルーツを明らかにするかも知れないという点においても、テーマとして魅力的であったことなどから、研究室においてもかなり力を入れて開発が進められました。

放映までに開発されたアプリケーションは、大きく分けて3つの部分に分かれており、

・取得した膨大なCTデータを当時のPCでも容易に操作できるように変換する部分
・変換データを用いて頭蓋骨の欠損部などの修復を行う部分
・修復された頭蓋骨に皮膚をかぶせて顔を復元する部分

でシステム全体が構成されました。
放映当時のアプリケーションは人類学の専門家がアプリケーションを操作するオペレータに指示をしながら共同で作業を行うものでしたが、放映後も本研究は開発が進められ、PCの専門知識が無い人類学の専門家であっても、簡単に顔の復元できるようなGUIベースのインターフェースの実装、復元アプリケーションの医学への応用など多方面への応用が検討され、現在の研究につながっています。

記事・報道
Media News

NHKスペシャル「日本人はるかな旅-第5集-そして日本人が生まれた」(2001年12月15日放映)
日本人プロジェクトメンバー:遠藤守 吉田俊介 安田孝美 横井茂樹 戸沢冬樹 中橋孝博 神田重信 中島昭彦
NHK, 2001.12

復顔技術の贈り物:遠藤守
連載記事「COOL : 復元 ~いにしえの囁きに耳を~」
週刊AERA, 朝日新聞社, pp. 74-75, ISBN 9014-8833, 2003.8.11

論文等
Publication

出土頭蓋骨のデジタル化と顔推定システム構築に関する研究
吉田俊介 遠藤守 安田孝美 横井茂樹
電子情報通信学会, 信学技法, MVE2001-144, Vol.101, pp43-48,2002

皮膚の厚みモデルに基づく顔推定手法の開発
遠藤 守 吉田俊介 安田孝美 横井茂樹
日本コンピュータ支援外科学会大会, 東京, 2002.11

Webにおける古代発掘物復元サイトの構築審査員特別賞
沢渡文武 遠藤 守 吉田俊介 安田孝美 横井茂樹
芸術科学会, 第18回NICOGRAPH論文コンテスト, pp.107-112

A Method for Restoration and Exhibition of Relics in the Virtual Museum
Mamoru ENDO, Shunsuke YOSHIDA, Takami YASUDA, Shigeki YOKOI
Museum and The Web 2002, 2002.4.20

出土頭蓋骨のデジタル化と顔推定システム構築に関する研究
吉田俊介 遠藤守 安田孝美 横井茂樹
日本顔学会, Vol.2, No.1, pp.47-58, 2002